2009年6月11日木曜日

環境関係の日独米会議(6月10日).小池百合子 元環境大臣,ドイツ環境・自然保護・原子炉安全省事務次官ご登場.

昨日の環境関係の日独米会議で,どうして小池百合子氏がパネルご登場かと思ったら,ドイツの環境・自然保護・原子炉安全省事務次官もご登場で,元環境大臣ということで裏方で外務省あたりがバランス考慮で,調整したのであろう.約4メートルの至近距離で拝見できたので,お二人の表情までよく観察できた.

公式発表数時間前ではあるが,「05年比15%削減」,「真水で」の話も議論された.「「真水比較」で国際比較すると,日本はこんなによい」との日本の官僚の説明には,ドイツ事務次官は,身振り付きで不満を大きくアピールしていた.日本の高級官僚の皆さんも,国際会議で不満があったら,ぜひあれぐらいのアピールをして欲しい.(きっと日本の官僚は,お行儀よいのだろうなという予想)

「戦略性」ということがたびたび議論され,日本の戦略性不足が,日本人側出席者(民間系)によって度々指摘されていた.「グリーン・ニューディール」という言葉が暗示するように,「環境」は今や戦略性を持った国際的術語だ.ドイツ(EU)でも,米国でも,雇用創出あるいは公共事業としての「環境対策」なのだ.京都議定書の頃以降,「環境」がこのような戦略性をもってしまった以上,国際的関係/立場をキープしたいのならば,国際的に通用する議論,論理を展開するしかない.あるいは,「ガラパゴス」で行くかだ.ガラパゴスも悪くない可能性はあるが,環境問題はグローバル問題であり,我が国は先進国の一員だので,ガラパゴス決め込みは,国際的立場上,あるいは,国際経済上,我が国が不利益を被る可能性がある.

...ということを今回の会議出席で学ぶことができた.

ポスト京都議定書とグリーン・ニューディール構想—日独米の「緑のチャンス」
共催: ベルリン日独センター、株式会社富士通総研
協力: 立教大学経済研究所
6月10日(水) 於: 東京国際フォーラム ホールD5

http://www.festokyo.com/event.html
http://www.festokyo.com/climate2_jap.pdf